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概要

教科書に公式が大量に並んでる割には、 丸暗記が必要なことはほとんどない、 実に素敵な単元。

執筆予定

    /|
 1 / |
  /  | sin
 /   |
∠____|
   cos
って絵と、
tan = sin/cos
と、
(cos a + i sin a)(cos b + i sin b)
= cos(a+b) + i sin(a+b)
だけ覚えてれば何とかなる。

もちろん、他の細々した公式も覚えてるに越したことはないけど、
やろうと思えば全部この3つだけから導出可能。

細々としたものは忘れてしまいやすいけど、
このたった3つの単純な事柄と、導出手順だけならほぼ忘れない。


ド・モアブルの定理の
(cos a + i sin a)(cos b + i sin b)
= cos(a+b) + i sin(a+b)
という式は、三角関数を習う時点では出てこないものだけど、
「一度先に進んでから振り返ると見通しがいい」の典型。

まあ、証明手順的には、
幾何学的に加法定理を証明するのが先で、
それを使ってこのド・モアブルの定理を証明するんだけど、
公式を覚える上では順番逆の方が覚えることが少なくて楽。


あと、
(cos a + i sin a)(cos b + i sin b)
= cos(a+b) + i sin(a+b)
という公式、指数法則と一緒よね。

(exp ax)' = a exp ax
と、
(cos x + i sin x)' = i (cos x + i sin x)
を見比べてみよう。
cos x + i sin x == exp ix
が想像できる。

↑
大学で「テイラー展開」を習うと、これが本当に一致していることが分かります。
あと、「微分方程式」の解法を習ってもこの公式にたどり着くことができます。

|αβ| = |α| |β|
arg(αβ) = argα + argβ
なわけだけど、
これも、|αβ| = |α| |β| を両辺対数取ると、
log|αβ| = log|α| + log|β|
で、
log|x| と arg x に共通性あり。
実際、
log α = log|α| + i argα
なぜならば、
α = |α| (cos(argα) + i sin(argα))
   = |α| exp (i argα)
   = exp log|α| × exp (i argα)
   = exp(log|α| + i argα)

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