概要
ここでは、ディジタルフィルタの設計手法などについて説明していきます。 (筆者の専門の関係で、音声フィルタを前提とした1次元線形フィルタを中心に説明します。) ディジタル信号処理の知識が必須ですので、 先に「信号処理」を通読しておいてください。
ディジタルフィルタとは
ディジタルフィルタとは、 ディジタル電子計算機などを用いて、 ディジタル信号の特性を変化させるようなもののことを言います。 例えば、信号に混入したノイズを低減させたり、 特定の周波数の信号だけを取り出したりすることが出来ます。
より具体的な例を挙げると、入出力となる信号の種類として、 画像や音声などがあります。 画像の場合、例えば、 「ぼかし」「輪郭強調」などのフィルタがあります。 また、音声の場合には、 「低音の強調」「エコー・リバーブ」などのフィルタがあります。 下図に、画像に「ぼかし」「輪郭強調」フィルタを掛けた例を示します。
ディジタル信号処理おさらい
ディジタルフィルタの話に入る前に、 軽く「信号処理」のおさらいをしておきましょう。
連続信号と離散信号の関係 周波数特性 サンプル ディジタル信号処理では、過去の信号値を記憶しておいて使う x[k-1] = D x[k] 等と書く。 D … 遅延 現在の時刻を k としたとき、 x[k-N] = D^n x[k] を「N サンプル前の値」という。
執筆予定
電子計算機などを使って信号処理 ↓ 離散信号 ↓ 差分方程式 電子計算機上では、いろんなフィルタを簡単に実現可能。 フィルタの特性を容易に計算できる線形フィルタがよく使われる。 線形フィルタ = 線形差分方程式で表すことの出来るフィルタ。 ・線形フィルタ = 線形差分方程式 記憶素子(遅延)と加算器・乗算器があれば実現可能。 差分方程式→ブロック図の例を挙げて説明。 大きく分けて - 線形フィルタ - FIR - IIR - 非線形フィルタ それぞれの長所と短所を。 Z変換の z-1 は遅延を表す。 伝達関数が z-1 の整式のとき、ループ(再帰)のないフィルタで実現可能。 → FIR 伝達関数が z-1 の有理式のとき、再帰構造が必要。 → IIR サンプルプログラムも出す?