目次

概要

2007/2/28 頃にひとくちメモ(トップページでやってる日記みたいなの)で書いた話なんですが、 このサイトを商用化するんだったらどういう方向で進めようという話。

まあ、ほんとに商用化したいという意思があるわけじゃなくて、 頭の体操的なつもりで考えてみたもの。

趣味から小遣い稼ぎに

ウェブサイトのアクセス数を増やすために、 何か新しいことがしたいって思ったとき、 あなたならどうします? まあ、僕なんかは研究・技術畑の人間なんで、 どうしても技術よりの議論になるんですけども。 「クラスライブラリ」 の WPF, WCF, WWF なんか使ったら面白そうなことできるかもなぁ、 とか。

で、サイトの規模が大きくなってきて、 広告収入で結構なお小遣い稼ぎができるようになってきたとします。 ひょっとしたら、趣味の枠を超えて、 サイトに対して投資することで商売になりうるんじゃないかとか欲が出てくるかもしれない。 そうなってくると、技術ベースの議論だけじゃなくて、採算とかいろいろ考えないと駄目ですわね。

マーケティングの基礎

まあ、そんなこと考え出すと、マーケティングになっちゃうわけですけど。 商学部に通ってたわけでも、そういうのが関係する仕事の経験があるわけでもないんですけど、 知り合いから教えてもらった話によると、 マーケティングにはいくつか基礎とされている視点があるんだって。 その中で一番有名なのが売り手の視点の 4P。

  • Product(製品): まあ、いいもの作るに越したことはない。

  • Price(価格): いくらに設定したら何人くらいに売れるだろう。

  • Place(流通): どこ通して売り出すのがいいか。

  • Promotion(販促): 予想される儲けの何割くらいを宣伝に使えるか。その額だとどういう広告が打てるか。

で、まあ、最近だと、 もっと重要なのは顧客側の視点だって言って、 4C とか言うのが提唱されてる。

  • Product → Cunsumer Value, Consumer Solution(価値、問題解決)

  • Price → Consumer Cost(顧客コスト)

  • Place → Convenience(利便性)

  • Promotion → Communication(コミュニケーション)

まあ、この辺りを押さえとけば成功するなんて話では当然のごとくないんですけどね。 失敗しないためには押えとくといいっていう指標だとか。

ちなみに、マネジメントサイクルとして、 PDCA (plan → do → check → act、計画立案 → 実行 → 評価 → 改善処置実施)サイクルなんて手法があるんですけど、 この各ステージに対してこの手の指標があるんだそうで。 4P とか 4C ってのは、このうちの plan における指標。

2007/2/28 導入

まあ、このページの内容は、 そんなマーケティングに関する話を聞いて触発されたってことなんですが。 でも、この手の話、言葉だけ聞いててもいまいち実感がわかないというか。

200万円で10倍

ということで、具体例として、 このサイトを事業化するならどうしようという話になったわけです。 それがすなわち、 「200万円使える物として、このサイトのアクセス数を10倍にしろって言われたらどうしますか?」 という質問。

ちなみに、うちのサイトのアクセスの大半は C# 関係のページ(「C# によるプログラミング入門」)なんで、 ここでの議論も、プログラミング関連の教科書的なコンテンツを売り込むのが前提になるかと思います。

まあ、ちゃんと記事を書けばアクセス数は着実に伸びるんで、ライターでも雇う? ただ、200万円でどこまでできるかが問題ですよね。 イニシャルコストとして200万円掛ければ、あとは広告収入でライターを雇い続けられる (あるいは、自分自身がこれを本業にして暮らせる)だけの収入が得られるようになればいいんですが。 アクセス数10倍程度の増加では、まだちょっと辛いかなぁ。 ブックレビューみたいなのもして、もっとダイレクトに収入を得る方法を考えないと駄目かも。

5000万円で100倍

で、ひとしきり考えた後、議題はさらに進みます。 「じゃあ、5000万円で100倍だと?」 100倍になると、もう規模としては十分に商用サイト。 @IT とかその辺り級っていうといいすぎかなぁ。 でも、多分、サーバ維持費だけでも結構掛かるし、 個人的な活動ではないですね。 「5000万円つぎ込むなら」という議題なんで、もう立派な事業。

とりあえず、自分にしろ雇ったライターにしろ、 誰か個人のタレントに100%頼る体制だといつまで続くか分かりませんし、 組織化が必要ですかね。 (まあ、それでもうまく利益が出てればいいんでしょうけど、 やっぱりリスクですからね。「あの人死んだらこの会社潰れる」ってのは。)

例えば、発案と監督をする人員だけ正規に用意して、 実際の執筆は大学をつてにして学生を雇ってやってもらう。 まあ、学生使うと、書けるレベルが制限されちゃいますけど (あんまりレベル高いと、原案があっても文章に起こせないと思う)、 学生に対しては金銭面以外に、文章書きの練習にもなるというメリットを提供できるし。

あと、単純に人員増やして規模拡大っていう方向性以外に、 100倍ともなるとパラダイムの変化も必要かも。 単に @IT とかの2番煎じになったって今更何も面白くないわけで。 まあ、今どき流行の(Web 2.0 の構成要素の1つでもある)「みんなで寄ってたかって更新してもらおう」型のサイトを構築するとかですか。 要するに、Wikipedia の教科書版。

といっても、そういう試みは既にあるんですよね。 「Wiki 使ってみんなで教科書を作ろうぜ」みたいな。 でも、あんまり流行る様子はない。 実際には、こういう「寄ってたかって」と「教科書的コンテンツ」は相性悪いんですよ。 Wikipedia みたいな、要するにサマリー的なコンテンツと違って、 教科書は規模もでかいし、要求される質も高い。 とてもじゃないけど、烏合の衆が寄ってたかってではその規模・質は出ない。 せいぜい、Wikipedia みたいな辞典とか、答えてネットみたいな Q&A が限界。

でも、烏合の衆なのにそれなりの規模・質を達成している連中もいるわけですよ。 オープンソースソフトウェアプロジェクトがまさにそうなんですけど、 ちゃんと成功しているプロジェクトも結構多いわけで。 ああいうのは、 強力なリーダーの存在とか、 それなりの知識を持つコミッターの存在があって初めて成功するんですけど、 こういうオープンソースプロジェクトのノウハウを転用すれば、 あるいは教科書的コンテンツでも「寄ってたかって」が通用するかもしれない。

まあ、C# 入門程度の記事ならいいですけど、 対象とする内容によっては、 プロジェクトリーダーやコミッターに相当する人に求められる能力がはんぱじゃなくでかくなるんで、 とてもじゃないですけど慈善事業じゃやってられないと思いますけど。 何らかの形で対価を得られるようなシステムも必要かも。 発案・監督をする人間は常時正規に雇い続けないと駄目でしょうし、 レベルの高い教科書を作るためにはその分野の権威のお力添えとかも必要かと。

とここまで書いてみて、 名の通ったカリスマをリーダーに立てて、 かつ、編集者を付けて、 さらに、有益な情報の提供者には金銭的フィードバックを・・・ ってので、ちょっと 1ch.tv を想像してしまったりも。 (まああれは、掲示板として始まったはずで、元々は電子出版物ではないんですけど。 あと、編集者もちゃんとした人だったかもかなり疑問ですが。)

2007/3/1 事業化案

で、引き続き、一度考え始めちゃったらとことんという感じで、いろいろ考えてみたり。

まあ、ここでアイディア垂れ流すくらいなら、 ほんとに事業起こせよとか言われそうな気もしますけど。

事業内容

さて、まずは前節のおさらい。 要するに、Wikipedia の教科書版が作りたいって話なわけですが、 Wikipedia みたいな辞典的コンテンツとかと違って、 教科書的コンテンツは、烏合の衆の寄ってたかってに任せてちゃ成り立たないと思います。

それじゃあ、どうしょうかというと、 考えられるのは、 文章を書く人とは別に原案を作る人を立てる。 ノリとしては、目次とか概要だけ書いとけば、 勝手に文章が完成するような。

僕はうちのサイトを更新するときによくやるんですけど、 書きたいこと思いついたときに、<pre> タグ使って概要だけメモっとくんですね。 で、暇を見てそれをちゃんとした文章に起こしてるんですけど、 その部分の手間とか、誰かやってくれないかなぁとか常々思ってるんですよ。

あと、いいアイディアは持ってるんだけど、 文章化するのが嫌いな人って多いですからね。 ちゃんと論文になる研究成果出してるのに、 論文書くのが嫌って言って中々筆を進めない人もいたりで。 そういう、いいアイディアがちゃんと世に出ないのは、損失だと思いますし。

要するに、アイディアを垂れ流す人と、 実際に執筆する人を分ける。 原案を元に文章起こすくらいなら、 烏合の衆任せでもちゃんとしたコンテンツになると思う。 まあ多分、烏合の衆の書いた文章を校正してくれる編集者くらいは必要な気がしますが。 その3者を分業化したいと。

理系のグループ研究なんかだと、結構分業化されてるわけですよ。 先生や博士課程の学生がアイディアを出して、 実働は学部生・修士の学生を使ってデータ取りとか論文化をさせる。 で、最終的にその論文の監修をまた先生とかでやると。 そのノリを、Wikipedia みたいなシステムを使って実現しようという感じ。 文章起こしの部分に関ってくれた人にどうやって対価を与えていくかが問題ですけど。

あと、応用としては、 技術翻訳とかにもこのシステムが使えそうかなぁ。 機械翻訳と比べればコスト掛かるでしょうけど、 多少は正確な結果が得られる烏合の衆翻訳。 他にも、ほんとに学術論文の執筆にこのシステムを応用するのとかもありかもしれない。

経費

ここまでは、アイディア出しなんですけど、 実際にこれを事業化しようと思ったらちゃんと経済面について考えないと駄目ですよね。

研究・技術畑の人間なんで、この辺りはあんまりよく分かってないですけど。 マーケティングの勉強しないと駄目かな。 まあでも、とりあえず、適当な想像で概算してみますか。

まず、システム開発費が必要ですわね。 Wikipedia のまるパクリとかでよければ安く済む? でも、せっかくだし、もうちょっと体裁綺麗なページにしたいし。 (うちのコンテンツが支持されてる理由の1つは、ページの体裁が見やすいからってのもあるみたい。) 特に数式と図表周りはきっちりしたい。 今の時代、HTML ベースじゃなくて、 WPF 使った技術とか面白そうだし。 更新してくれる人の利便性を考えると、 TeX 風マークアップと Wiki 風マークアップには対応したいし、 さらに、時代に乗って XML使った(書きやすさと表現力を兼ね備えた)独自マークアップ方式なんかにも手を出したいし。 とかいろいろ言い出すと、うーん、開発費500万円でも安いくらいか。 ユーザ管理とか、多分、個人情報保護とかも絡んでくるんで、 1千万円くらい掛けないとだめかも。

で、維持費もかかりますわね。 アクセス数が100倍になって、 動的なコンテンツで、セキュリティとかバックアップとかもきっちり必要となると、 サーバ維持費だけでも毎月100万円くらいはかかるかもなぁ。

それから、人件費。 コンテンツの性質上、 システムだけ作って後は放置と言うわけには行かない。 やっぱり、発案と編集してくれる人は正規に雇わないといけないと思う。 それなりの知識・スキルを求められるし、 事業が軌道に乗るまで多少安月給で辛抱してもらうにしても、 月に20~30万円は払わないと駄目だろうし。 事業化しようと思ったら他に営業とか事務とかも必要でしょうし。

で、こういう毎月かかる費用と初期投資の回収に加えて、 コンテンツの更新(原案からの文章化)に関ってくれた人に金銭的に対価を出そうと思ったら、 毎月1千万円くらいの売り上げがないと事業として成り立たないのかな。

売り上げ

毎月1千万円の売り上げって、うーん、想像付かないなぁ。 企業としては大した額じゃないはずなんですけど。 所詮、経営はど素人なんで。

とりあえず、アクセス数が100倍になったら広告収入ってどれくらい増えるんでしょう。 単純にリニアに100倍ではなくて、もっと効果はでかいとは思うんですけど。 (←後から聞いた話では、実際にはほぼリニアだそうです。) でも、今みたいな Google AdSense とかの広告張ってるだけだと、 月100万円くらいまでしか想像付かないなぁ。

で、他に収入を得ようと思うと、 コンテンツの商用利用には課金して、 通信教育とかやってる企業からお金貰うとか? 教育が一大産業に成ってるのを見れば分かると思いますけど、 こういう分野の強みは、毎年新しい顧客が一定ペースで確実に現れることですね。 あと、学生利用者が付くことを想定して、 生協とかと提携して学用品とかの通販始める? ネット通販やってる知り合い曰く、1日100万アクセスくらいあれば、 1千万円どころではなくて、ちゃんとした市場になるって言ってた気もするし。

達成見込み

まあ、1日100万アクセスあれば事業にはなるものとして、 ほんとにその目標が達成可能かってのも問題ですよね。

正直、売り込みって一番苦手かも。 このサイトなんかは、気が付けばこの規模になってたって感じで、 特にプロモーションしてませんし。

とりあえず、 初期投資は1千万円かかって、 最初のうちは儲けは度外視するものとして、月々の経費が500万円くらいとでもしときましょうか。 元手が5千万円って話だったんで、少なくとも半年くらいで目標達成しないと駄目ですよね。

記事を充実させれば当然人は増えますけど、 記事の原案だけでいいって言われて、 かつ、これを専業にするなら、 半年でどれくらい記事を増やせるかなぁ。 流石に記事の量100倍というのは無理な気もする。 となると、ちゃんと利用者に受けるコンテンツ選びが必要だし、 自分で原案出しするだけじゃなくて、 垂れ流したいアイディアは持ってるけど文章書きたくないって人を探し回らないと駄目かも。

あと、プロモーションはどうしましょう。 まあ、とりあえず、今でもキーワードによっては検索エンジンで上位に表示される基盤はあるわけで、 単純に記事の拡充と更新頻度だけでも人を集められるかもしれない。 通信教育との提携を考えるなら、そういうことやってる会社に直接営業を送るとかすると効果はありそう。 汚い手を使うなら、 例えば mixi にコミュニティ立てて、そのコミュニティに入ってるユーザアカウントで足跡付けまくるとすごい宣伝効果があるらしい。 それと、ニコニコ動画なんかは、あからさまに社員使って 2ch に URL 貼りまくってましたよね。 2ch 使うと利益と同時にでっかいリスクにもなりかねないんで、やり方を考えないと駄目ですけど。

結局

うーん、できそうなできなさそうな。 まあ、でも、著作権でもめそうとか、他にもいろいろ考えなきゃいけなさそうなことあるしなぁ。

2007/3/2 所感

で、ここまで書いてみたのをいろいろ知人に話してみ意見もらったりもしてみました。 あと、前2つの節を書いてて思ったあとがき的な所感とかも一緒に追記。

Web 2.0

オープンソースとか SNS とか、いまいち興味を持てないし、 Web 2.0 ってネーミングセンスが最悪だと思うんで、 あんまり好きになれないんですけどねぇ、Web 2.0。 でも、このサイトのアクセス数を100倍に跳ね上げようと思うと、 思いつくネタがどんどん Web 2.0 的になっちゃったのが心底くやしいわ。

でも、Web 2.0、今は大流行してますが、言葉だけ先行感もあるし、 既に供給過多気味で、 しばらくすると淘汰の時代がくるはずなのね。 まあ、大流行してるうちは一発ネタでも伸びるかもしれないけど、 そのうち、確かな基盤を持ってないと生き残れなくなる。

今回の事業化の話で言うと、 アイディアの垂れ流しする人材とか、 烏合の衆の書いたツギハギの文章を綺麗に編集する人材とかをちゃんと確保しておけるかどうかが勝負の分かれ目ですかね。 アイディア垂れ流す人は大学とか学会との連携とかで、 編集者は出版社との提携とか買収で確保できそうかなぁ。

特に、出版社の買収ってのはいいかも。 上に書いたとおり淘汰の時代の到来確実なこの分野と、 インターネットの普及以来先細る一方の出版業界をくっつけて再編。 既存書籍の電子化とか、 逆に、ネット上で作り上げられたコンテンツを紙メディアで出版したりとかもできるし。

初期費用は200万

前節の事業計画、ちょっと知り合いに見てもらってご意見いただいた。

曰く、こういう計画あるんだったら、初期費用200万円でも事業化できるかもって。 最初50万円くらい使って詳細詰めたりプレゼン資料作ったりして、 残り150万円で営業1人雇って、IT 企業に売り込みに行く。 食いつく企業があるだろうから、システム構築とか維持はそっちに資金を出していただくと。 あと、産官学連携プロジェクト化とか銘打って、国からも資金援助いただく。

なんせまあ、上でも書いたように、SNS やらブログやらはこれから確実に淘汰の時代がやってくる。 だから、今、どこの会社も自分の所のサービスに付加価値を付けようと躍起になってますから。 どこか1社くらい食いついてくれる企業があると思う。

まあ、プロトタイプシステムくらいは作って持っていかないと食いつき悪い気もしますけど、 淘汰の時代を控えてあせってるところを突いていけば可能性はなくはないかも。

産官学連携の方は、 アイディア垂れ流し人材の確保を大学とか学会からしたいって部分でアピール。 あるいは、「日本発の Web 2.0 型電子出版物に関するフォーマットの世界標準化を目指して頑張りましょう」 とか言って国に売り込むか。 「教科書型コンテンツに特化した検索技術を」とか言い出せば、 情報大航海プロジェクトみたいなのにも食い入れるかも。

諸経費

同じく知り合いの意見として、前節で書いた諸経費の方についても。

システム構築は、例えばブログシステムとかだと250万円くらいが相場だって。 まあ、数式・図表とか、いろいろこだわりたい部分があったって1千万はいかないかも。

電子出版物的な機能は、ぶっちゃけ 「Windows Presentation Foundation」使えば標準で結構揃いますしねぇ。 WPF だと、コンポーネントクラスを自分で書けば拡張もできるし。 数式表示用のコンポーネント作るくらいなら、2・30万円くらいでだれかが作ってくれそうな気も。 あと、この拡張性のおかげで、 特定分野向けの機能とかにも対応できそう。 例えば、うちみたいなサイトの場合、 プログラムのソースコードに色を付けて表示したりって機能が欲しいし、 化学系だと分子構造の表示みたいなのやりたいでしょうし。

あとは利便性を考えて、TeX とか Wiki の書式から XAML なり何なりに翻訳かけるプログラムだけあればなんとかなりそう。 とっつきやすさと、検索エンジンに引っかかって欲しいって面では、 HTML 版も作っとくべきで、HTML への変換も必要かな。 ああ、それと、自分が書いた文章に対して、校正された結果は書いた本人に伝わるようにしたい。 できれば、MS Word のコメント機能みたいなのも。 「ここはこう修正した方が」みたいな抽象的な修正指示も出せるように。 あれ、やっぱ機能増えてきたな・・・。

サーバ維持費は、月額100万円ってのは高めだけど、 これはほんと用途によりけりだから、確かにこれくらい掛かるかもしれないって。

人件費は、学生を安くで使えって言われたけども、 発案とか編集はなぁ、学生ではまず無理よなぁ。 このあたりの人員は、繰り返しになるけども、 発案は大学とか学会との連携、 編集は出版社の買収で確保したいかも。 連携でいくなら、連携先との窓口になる人材だけ自前で確保すればいいのかな。

でも、出版社との連携の方は出版社側へのメリットにもなりそうだけど、 大学とか学会の方が、大学とかにとってどういうメリットになるかって部分がちょっと弱いかなぁ。 アカデミックな組織に対して金銭面でのフィードバックしかできないとちょっと辛いか。 強いてあげるなら、 プロの編集者に文章校正を受ける機会を提供する場として活用していただくか。

身売り?

こんな感じでいろいろと改めて考えてみると、 このサイトの価値って自分で思ってる以上に大きいのかも。

知り合いに聞いてみたところ、今現在のアクセス数でも、 広告代理店とかに相談してみたらもっとでっかい広告収入得られるかもしれないらしい。 (でも、広告収入はアクセス数にほぼリニアに比例だって。) それに、このページ内で考えてるようなネタの足がかりとしても使えるわけですよね。 既に相当数の読者が付いてるわけで。

どこか IT 系の企業で、 このサイトのコンテンツとドメイン、 サイト運営に使ってるプログラム、 あと、僕自身の身柄含めて引き取ってくれる所がないかしら。

出版業界との絡みとかの面で、Softbank 辺りが一番実現可能性高いかなぁ。 EC との連携で収益上げたいって面からすると、楽天がいい気もするけど。 でも、あんまり大手だと、 やっぱりプロトタイプシステムくらい作って持っていかないと門前払いくらうかなぁ。

研究ネタとして

大学の先輩ともこの話題で話してみたけど、 研究的にも結構面白いネタをちりばめられそう。

せっかく電子的にやってるんだし、 単に紙の置き換えってだけでは面白くないですしね。 まあ、今現在のこのサイトでも、ハイパーリンクは活用できるだけしてるつもりなんですけど。 もっと、これからの研究になりそうな機能なんかもあるよなぁと。 (まあ、すでに研究にしてる人がいそうな気もするけど。)

例えば、検索とかは結構研究の余地がありそう。 あいまい検索とか、数式周りの検索はしっかりできるようになりたい。 ちょうど、なんか国を挙げて検索関係のプロジェクトが立ち上がってたりするわけだし。

あと、コンポーネントごとの連携なんかもやると面白いかも。 例えば、数式コンポーネントだと「分数の表示の仕方をどうするか」とかのコンフィグの余地がある。 化学用の分子構造表示コンポーネントでも「ベンゼン環の表示をどうするか」とか迷うところ。 で、こういう独立したコンポーネントごとのコンフィギュレーションに対して、 Amazon のおすすめ商品(この本を買った人はこんな本も)的に、 「このコンポーネントでこの設定の人は、こっちではこんな設定にしています」みたいな、 おすすめ設定をやってみるとか。 (これは、既存手法の他分野への転用だし、簡単かも。)

メタ的な変数記述ってのもやってみると面白そう。 “メタ変数”って言い方すると、なんかすでに他の分野でちょっと違うニュアンスで使われてそう。 どう言ったらいいんだろ。 例えば、数列 ai とか書くとき、 添え字の i は何でもいいわけですね。 index の意味で i を使う人もいれば、 自然数の意味で n を使う人もいる。 流儀によるわけですけども、これを抽象的に、 「XIX: 数列変数、I: 添え字変数」 みたいに持っておいて、 具体的に X, I の部分に何の文字を使って表示するかは利用者のコンフィグに任せる。 (簡単なようで、これを簡便な記法で実現したり、 コンポーネント間を越えて変数に使う文字を統一したり、 具体的に使いたい文字の決まってる変数との衝突を避けたりしようとすると、案外手間だと思う。)

まあ、 技術面でいろいろ実現できても一定規模以上の利用者が付かないと全然役に立たないということで、 産学連携が面白そうでもあるし。 技術面は学術機関で研究してもらう、 利用者確保は産業界にしてもらう、 って感じで。

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